イタリア フィレンツェ最古の美しい橋 ポンテ・ヴェッキオ の観光ガイド
イタリア・フィレンツェにあるポンテ・ヴェッキオの旅行ガイドです。花の都フィレンツェ、世界遺産の街は人気の観光スポットばかりです。ドゥオモやサンタマリア・ノヴェッラ教会、アカデミア美術館、ウフィツィ美術館など、どこもフィレンツェに行ったら一度は見たい有名な観光スポットです。そしてその有名観光スポットのウフィツィ美術館から伸びるヴァザーリの回廊の一部が、今回ご案内するポンテ・ヴェッキオの階上部分にあたります。1階は宝飾店が並びこちらも観光スポットとなっています。
サンタマリアノヴェッラ駅から徒歩で約15分ほど、フィレンツエの観光地区は半径1・5Kmほどのエリアなので、どこへも徒歩で行くことが出来ます。
フィレンツェ最古の奇跡の橋 ポンテ・ヴェッキオの歴史
ポンテ・ヴェッキオは最古の橋という意味。その名の通りフィレンツェ・アルノ川にかかる、ローマ時代から存在する橋なのです。2回の川の氾濫で消失した後、現在の橋は1345年に建造されたものです。当時のまま、600年以上もこうして今も同じ場所に橋がかかっているのです。もちろんその間に大洪水や戦争等、幾多の試練はあったものの、ポンテ・ヴェッキオは流されること無く、また戦争で爆破されることもなく、アルノ川に架かる橋の中で、この橋だけが奇跡的に残ってきたのです。ポンテ・ヴェッキオが奇跡の橋と言われる所以はそのあたりから来ているものなのです。
このポンテ・ヴェキオはただの橋ではありません。この橋は宝飾品街であり、住居であり、ヴェッキオ宮殿から続くヴァザーリの回廊でもあるのです。
その造りの美しさは端から見るのもよし、中を楽しむのもよし、宝飾品を見て回るのも良し、様々な楽しみ方ができる橋なのです。
ポンテ・ヴェッキオの宝飾品店
ポンテ・ヴェッキオの橋の上には宝飾品店がずらっと並んでいます。どこを見ても宝石だらけ、キラキラと輝くお店は見ているだけでも楽しいです。
この宝飾店、その昔は違うもののお店がずらっと並んでいました。そのお店はお肉屋さん。市がこの橋の上にお肉屋さんを集めて商売をしていたそうなのですが、アルノ川に肉を廃棄したりして相当な異臭が辺りを漂う場所だったそうです。
宝飾品店に変わったのは1593年、メディチ家一族のフェルディナンド1世が、毎日仕事場のヴェッキオ宮殿に向かう時にこの異臭がたまらなくなり、肉屋全撤去を命じ、代わりに宝飾品店をならべたというわけです。
偉大ですね、そのままお肉屋さんのまま異臭ただよう花の都だったら人々は憧れなかったでしょうから。やはり宮殿の周りにはそれなりのものが似合います。
ここの宝飾品店とにかく道沿いに沢山並んでいますが、どのお店も同じような物がおいてあって、値段が書いてない品物が多いので、お店に入って実際交渉しない購入出来る範囲のものかどうかわからないという具合なので、躊躇する人も多いのです。
目安として、細かい細工のしてある宝飾品は相当高いです。このような細工のできる職人さんは少ないので、小さくても細かければかなり高額になります。なので小さいから安いとは限らないわけです。色々お店を見て回って一番いいと思った品物のお店で交渉するといいです。分かる人には分かるのかもしれませんが、私も含め素人目にはどのお店の宝飾も、キラキラとしていて目移りすること必至です。最初のお店で決めてしまうと後悔するかもしれませんので、色々見比べてから決めましょう。
ポンテ・ヴェッキオの宝飾品店街の上を通るヴァザーリの回廊
ポンテ・ヴェッキオの宝飾品店街の上を通るように伸びるのが、ヴァザーリの回廊です。
ヴァザーリの回廊は、1565年に画家であり建築家のジョルジオ・ヴァザーリにより造られました。
ジョルジオ・ヴァザーリは、フィレンツェのランドマークに多く携わっています。ドゥオモの天井画「最後の審判」やウフィツィ美術館の設計も彼の作品です。
そのヴァザーリがメディチ家一族のコジモ一世の命により造ったのが、ヴェッキオ宮殿〜ウフィツィ美術館〜ピッティ宮殿までをつなぐ全長1kmの建物、メディチ家の人々の家と仕事場をつなぐ近道がヴァザーリの回廊です。
このヴァザーリの回廊は、現地ツアーもしくは日本の旅行会社のオプショナルツアーに申し込みで通常見ることが出来ます。また不定期ですが無料特別公開が始まることがありますので、フィレンツェに行く際には情報を確認しておくといいです。オプショナルツアーはウフィツィ美術館とセットになっていることが多く名画や名作などと共に、秘密の回廊をぜひ見学してみましょう。
ヴァザーリの回廊のツアーは、ウフィツィ美術館から入ります。回廊にはメディチ家が所有していた名画が両サイドに飾られていて、それを鑑賞しつつ進みます。ここからポンテ・ヴェッキオの上を通っていきます。
ポンテ・ヴェッキオ上部には小窓があり、小窓から見るアルノ川の風景は情緒があって、素敵です。
ここから反対岸のサンタフェリチタ教会を通り、ピッティ宮殿で終了です。
ちなみにサンタフェリチタ教会はメディチ家がミサに参加していた教会です。メディチ家の人々はミサに出るのも外にでること無く、この回廊からミサを聞くことができたのです。
フィレンツェ観光で一番人気!世界有数の美術館「ウフィツィ美術館」
ヴァザーリの回廊ツアーのスタート地点でもあるウフィツィ美術館は、フィレンツェ観光で一番人気のスポットと言っても過言ではありません。
ウフィツィ美術館、そもそもはメディチ家の事務所が置かれた建物でした。イタリアの古い語でウフィツィはオフィスを表す言葉だそうです。
時を経て建物最上階部分にメディチ家の美術コレクションを展示したところから今日のウフィツィ美術館へとつながっています。
ダ・ヴィンチ、ボッティチェッリ、ラファエロ、ミケランジェロなど美術の教科書で誰もが一度は学んだであろう巨匠の作品がずらりと揃っています。
有名なのはボッティチェッリの春やヴィーナスの誕生、ダ・ヴィンチの受胎告知など。一度は本物を目にしたい名作の数々ばかりです。
ポンテ・ヴェッキオの観光の際はウフィツィ美術館にも立ち寄ってみましょう。
ポンテ・ヴェッキオを見る絶好の場所 サンタトリニタ橋
最古の橋ポンテ・ヴェッキオを写真に収めたいのであれば、一つ手前の橋サンタトリニタ橋がお勧めです。ここから眺めるポンテ・ヴェッキオの美しさは格別。晴れた日には川面に3つのアーチが映り、なお美しさが増します。
ポンテ・ヴェッキオを堪能するおすすめのルートはフィレンツェ中央駅のサンタ・マリア・ノヴェッラ駅からヴェッキオ宮殿のあるシニョーリア広場、ウフィツィ美術館で絵画観賞、ポンテ・ヴェッキオのヴァザーリ回廊もしくは宝飾店街をとおり対岸ピッティ宮殿へ、そこから反対岸を歩きサンタトリニタ橋を通りつつポンテ・ヴェッキオを写真に収め、また駅へ戻るルートです。
フィレンツェの観光地区は徒歩で周っても1時間もかからないほど近いので、この細い道の多いフィレンツェ観光はぜひお散歩で楽しみましょう。
画像引用:ポンテ・ヴェッキオ, 宝飾品店街, ヴァザーリ, ウフィツィ, サンタトリニタ側からのポンテヴェッキオ