
名古屋市の中心部にありながら、深い森と静寂に包まれた熱田神宮。日本神話にゆかりある三種の神器「草薙の剣」を御神体とする由緒正しい神社です。今回は、熱田神宮の見どころやご利益、周辺の食べ歩きスポット、アクセスや駐車場情報などを、旅のヒントとしてご紹介します。
熱田神宮とは?名古屋が誇る由緒ある神社
熱田神宮(あつたじんぐう)は、愛知県名古屋市熱田区に鎮座する神社で、1900年以上の歴史を持つ由緒正しい神社です。全国の神社の中でも特に格式が高い「別表神社」に指定されており、年間700万人以上が参拝に訪れる名古屋屈指のパワースポットです。
境内は熱田の杜(もり)と呼ばれる自然林に包まれ、都心にありながら厳かな雰囲気。結婚式や七五三など、地元の人々にとっても大切な場所であり、観光と信仰が共存する特別な空間です。
御神体は「草薙の剣」 三種の神器のひとつを祀る神社
熱田神宮の最大の特徴は、御神体として「草薙の剣(くさなぎのつるぎ)」が祀られていること。草薙の剣は、日本神話に登場する三種の神器(鏡・玉・剣)のひとつで、天照大御神から授けられたとされる霊剣です。
この剣は、ヤマタノオロチを退治した素戔嗚尊(スサノオノミコト)がその尾から取り出し、のちに天皇家に献上されたと伝えられています。その草薙の剣が熱田神宮に奉納されたのは、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東征の際に使った後、没後に剣を祀るためだったとされます。
実物は見ることができませんが、草薙の剣の存在によって、熱田神宮は神話の舞台とも言える特別な場所となっています。
草薙剣とは― 皇位継承の証である三種の神器はどこにある?
熱田神宮のご利益は「災厄除け」「勝運」「開運招福」
熱田神宮では、草薙の剣にちなんで「厄除け」や「勝運」「心願成就」などのご利益があるとされ、勝負事に臨む人や、新しい道を切り開こうとする人たちの信仰を集めています。また、境内には商売繁盛や交通安全、縁結びにご利益がある摂社・末社も点在しており、ゆっくりと巡るだけでも心が整うような空気に包まれます。
熱田神宮境内周辺で食べ歩き!名物ひつまぶしを堪能
熱田神宮の周辺には、名古屋名物「ひつまぶし」の老舗や、食べ歩きが楽しめるスポットが点在しています。特に有名なのが、創業100年以上のうなぎ専門店「蓬莱軒(ほうらいけん)」。行列ができるほどの人気店で、香ばしく焼かれたうなぎと秘伝のタレのハーモニーは格別です。
そのほかにも、味噌カツやきしめん、天むすなど、名古屋グルメを楽しめる飲食店が徒歩圏内に集まっており、参拝の後にぜひ立ち寄りたいところです。
熱田神宮の駐車場情報
熱田神宮には、参拝者専用の無料駐車場が用意されています。正門側と西門側の2か所に分かれており、合計で約400台が収容可能です。特に週末や祝日は混雑しやすいため、早めの到着がおすすめです。なお、観光バスなど大型車両は事前予約が必要になる場合があります。
熱田神宮から名古屋城までのアクセスと距離
熱田神宮から名古屋城までは、直線距離で約6km。公共交通機関を使えばアクセスもスムーズです。以下のルートが一般的です。
電車でのアクセス
名鉄「神宮前駅」から名鉄名古屋駅まで約6分。
名古屋駅から地下鉄名城線に乗り換え「市役所駅」で下車、徒歩すぐで名古屋城へ到着します。所要時間は合計で30分前後です。
バスやタクシーでもアクセス可能で、時間に余裕があれば市内観光バス「メーグル」を利用するのもおすすめです。
車でのアクセス
熱田神宮から名古屋城までは直線距離で約6km という 距離なので自家用車で行く場合にも十分いけます。ただし、名古屋市内は交通量も多いので渋滞する箇所もあります。名古屋城の周辺は都会で、無料駐車場は基本的にはないので名古屋城に着いたら有料駐車場に駐車することになります。
神話とグルメが交差する、心を整えるひととき
熱田神宮は、古代から現代まで続く信仰の場でありながら、名古屋グルメや観光の拠点としても魅力的な場所です。神話の世界に触れ、草薙の剣の力を感じながら、名古屋の味も楽しめる――そんな心と体を満たす旅の時間を、ぜひ体験してみてください。