チチカカ湖ウロス島の旅行ガイドです。ウロス島はペルーとボリビアにまたがるチチカカ湖にある島。

この島の特徴は、なんといってもトトラと呼ばれる葦でできた浮き島という事。

ここに住むウル族はトトラ葦と密接な関係にあり、島の土台だけでなく家や舟までトトラ製。インディヘナ独特の文化に触れることができるお勧めスポットです。

ウロス島観光の拠点の街プーノ

ウロス島は、ペルー南部のチチカカ湖畔の街プーノから船で渡って向かいます。

プーノへは、クスコから長距離バスで約8時間程で到着。

プーノはアンデス山脈の中央にあり、かつてスペイン植民地時代にインディヘナたちが追いやられるように移り住んだ町。

そのため、プーノ周辺では今でも民族衣装を着たインディヘナたちを多く見受けられ、ウロス島をはじめ独特の文化が残っているといわれています。

私はウロス島へはプーノ市内の旅行会社が扱っているツアーで参加しました。

標高3800m近くあるため、朝ウロス島へ向かう船に乗るため桟橋まで向かいますが、標高が高いため朝晩はとにかく冷えます。防寒着は必携です。

島全体がトトラ葦で浮かぶ/ウロス島

桟橋から約40分ほどでウロス島へ到着。

ウロス島はひとつの島ではなく、40ほどのいくつもの浮き島の総称。数百人が暮らす大きな浮き島から、一世帯で暮らす小さな浮き島まであります。

ボートで進むとあちらこちらにトトラ葦が群生している隙間から家々が見えてきます。

私がツアーで訪れた島は、10人ほどの家族で暮らす比較的小さな島でした。

島にボートを着け、浮き島へ降りると、足元がフカフカなことに「浮いている」ことを実感します。

生活に密着したトトラ葦文化/ウロス島

ウロス島へ到着した後、民族衣装を着た数名の女性がツアー客を出迎えてくれました。

彼女らはウル族といわれる民族で、チチカカ湖畔に住む民族の中で最も古い民族だそうだ。

歓迎の歌の後、ツアーガイドの英語通訳を通じたウロス島の説明を受けました。

ミニチュアの島や家や舟を使って、トトラ葦からそれぞれをどう作るのかを説明。

彼らウル族は、トトラを積んだ島の上に、トトラの家を建て、トトラ製の舟でチチカカ湖の魚を取り、トトラをエサにした家畜を飼い、トトラを肥料にした畑で野菜を育てる。

まさに、ウル族にとって、トトラは生活に密着した欠かせないもののようです。

トトラ葦でできた家/ウロス島

私が訪れた島は全長20メートルほどで、島の真ん中には広場があり、そのまわりに住居や倉庫が並んでいます。

こちらももちろんトトラ葦でできています。

写真の右端にも写っていますが、質素なつくりの住居の外にはソーラーパネルが置かれており、家の中に置かれたテレビやステレオなど生活に必要な電力を賄っている様子でした。

また、島々を廻って食料や日用品を売りに来るボートなど、浮き島ならではの生活が垣間見られました。

トトラ葦でできた舟/ウロス島

ウル族が他の浮き島へ移動する際に用いるのも、トトラ葦でできた舟。

トトラを束ねて作った舟はバルサと呼ばれ、ツアーでは実際乗ることができます。

標高が高いチチカカ湖の空は、青くとても近い。

トトラの舟が進むチチカカ湖の水は、空よりさらに深い青。視界に広がる空と水の青の中、トトラの舟に揺られるのはとても気持ちがいい。

その後、ツアーはプーノへ船で戻り終了。ウロス島は、青いチチカカ湖に生活する民族の独自の文化を体感できるお勧めのスポットです。