
滋賀県大津市、比叡山の麓に鎮座する日吉大社。全国に約3800社ある日吉・日枝・山王神社の総本宮であり、約2100年の歴史を誇る由緒ある古社です。神の使いとされる神猿が境内のあちこちで参拝者を見守り、国宝の本殿や珍しい鳥居、そして滋賀県屈指の紅葉と、見どころにあふれています。歴史や見どころ、境内の回り方、ご利益、御朱印、アクセス情報まで丁寧にご紹介します。
日吉大社とはどんな神社なのか
日吉大社は、神代の昔より比叡山の麓に鎮座すると伝えられる、全国の日吉・日枝・山王神社の総本宮です。その創祀は約2100年前にさかのぼるとされ、広大な境内には東本宮と西本宮を中心に40社近くもの社殿が建ち並んでいます。約46万平方メートルという境内の大部分は国の史跡に指定されており、常に清らかな水音が響く神域が広がっています。
平安京ができてからは、都の鬼門にあたる北東を守る方除けの神として、また天台宗の総本山である比叡山延暦寺を守護する神として、篤く信仰されてきました。そのため日吉大社は、方除けや厄除けの大社として特に名高いのです。
神の使い「神猿(まさる)」
日吉大社を語るうえで欠かせないのが、神猿と呼ばれる猿の存在です。日吉大社では、猿は神様のお使いとして古くから大切にされてきました。神猿と書いて「まさる」と読み、「魔が去る」そして「何よりも勝る」に通じることから、魔除けや勝運の象徴として信仰を集めています。
境内には本物の神猿が飼われているほか、社殿の随所にも猿の彫刻が隠れています。お守りや絵馬にも神猿がモチーフとして使われており、境内を歩きながら神猿を探すのも参拝の楽しみのひとつです。
日吉大社の見どころと回り方
広大な境内には受付が二つあり、徒歩の方は西受付から、お車の方は東受付から入ります。回る順番が変わるだけで、見られるものに違いはありません。境内を一周する時間の目安は30分から60分ほどです。
山の文字をかたどった山王鳥居
参道を進むと目に入るのが、独特の形をした山王鳥居です。一般的な明神鳥居の上に、山の文字を表す三角形の意匠が乗った珍しい鳥居で、日吉神社の系統の神社でまれに見られるものです。日吉大社ならではの光景として、記念撮影のスポットにもなっています。
国宝の日吉造と神猿が守る西本宮楼門
東本宮と西本宮の本殿は、いずれも日吉造と呼ばれる特殊な建築様式で、国宝に指定されています。西本宮には重要文化財の楼門があり、東本宮の楼門と比べても規模が大きいのが特徴です。この楼門の軒下四隅には、それぞれ違ったポーズの神猿の彫刻が据えられ、参拝に訪れる人々を見守っています。屋根を支える神猿を探してみるのも一興です。
滋賀県屈指の紅葉の名所
日吉大社は、滋賀県を代表する紅葉の名所としても知られています。広大な境内が色づく秋の光景は圧巻で、見頃の時期には多くの参拝者でにぎわいます。期間によってはライトアップも行われ、朱塗りの社殿と紅葉が織りなす幻想的な夜の風景を楽しむことができます。
ご利益と御朱印
日吉大社の主祭神は、西本宮の大己貴神と東本宮の大山咋神です。方除けや厄除けをはじめ、金運向上や縁結び、家内安全、商売繁盛など、幅広いご利益で知られています。特に引っ越しや増改築、旅行の前などに災いを遠ざける方除け厄除けの祈願で訪れる方が多くいます。
御朱印は西本宮の授与所で授かることができます。本殿を参拝してから授与所に立ち寄る流れで回るとスムーズです。神猿をあしらったお守りや絵馬も人気ですので、参拝の記念にいかがでしょうか。
所在地とアクセス情報
日吉大社は比叡山坂本のふもとにあり、電車でも車でもアクセスしやすい立地です。基本的な情報を表にまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 滋賀県大津市坂本五丁目1-1 |
| 拝観料 | 大人500円 中高生300円 小学生以下無料 |
| 参拝時間 | 9時00分から16時30分頃 |
| 最寄り駅 | 京阪石山坂本線 坂本比叡山口駅 徒歩約10分 |
| 駐車場 | 約50台 ※繁忙期に有料の場合あり |
公共交通機関でお越しの場合
京阪石山坂本線の坂本比叡山口駅からは徒歩約10分です。JR湖西線を利用する場合は、比叡山坂本駅から徒歩約20分となります。坂本の街並みには趣のある石積みも多く、駅から神社まで歩く道のりそのものも見どころのひとつです。
お車でお越しの場合
お車の場合、名神高速道路の京都東インターチェンジから西大津バイパスを経由し、滋賀里ランプで下車しておよそ20分です。境内には約50台分の駐車場があります。ただし紅葉の時期などは大変混雑が予想され、繁忙期には駐車場が有料となる場合もありますので、公共交通機関の利用もあわせて検討すると安心です。
まとめ
日吉大社は、約2100年の歴史を持ち、神の使いの神猿が見守る方除け厄除けの総本宮です。国宝の日吉造本殿や珍しい山王鳥居、そして滋賀県屈指の紅葉と、四季を通じて見どころにあふれています。境内を歩きながら神猿を探し、清らかな水音に耳を澄ませば、心も自然と整っていくはずです。比叡山や坂本の街並みとあわせて、ゆっくりと巡ってみてはいかがでしょうか。
日吉大社の神様や山王信仰の背景については、こちらの記事でさらに詳しくご紹介しています。


